「私は負けず嫌いです。」
こんな一節から自己PRが始まる履歴書を見たことありますか?
企業の採用担当者さんなら見ても特別な感情は抱かないかもしれません。
確かに履歴書の書き方の参考サイトでも、負けず嫌いを長所としてアピールしましょう!なんて例文載せているサイトも多いですしね。
でも「今日こんな子面接来たよ!」って上司からこの履歴書を見せられた事務員(これから同僚となる人)は一体どう思うでしょうか?
大企業ならいざ知らず、中小企業では、面接に来た人の履歴書を渡されて、「この人どうかな~」なんて聞かれることが時々あります。
私はこのブログのモデルとなっているちょっと生意気な後輩の子が面接に来た時、実際上司に「私は負けず嫌いです。」から始まる履歴書を何気なく渡されました。
「なかなか良さそうな子だったよ~!」
明るく上司は言いましたが、今思えば、私の後輩へ対する苦手心は、この時から始まっていたのかもしれません。
今回は私の体験談をもとに、これから履歴書で「負けず嫌い」をアピールしようとしている人への忠告を書かせてもらいました。
現に生意気な後輩に悩まされている先輩側の人には、「こんな人もいるのか」と読んでいただければと思います。
履歴書の「負けず嫌い」を読んだ私の率直な感想
いきなり宣戦布告かよ!?
ケンカ売ってるのか!?
何この子、張り合ってきそう!
正直私はこう思いました。
「負けず嫌い」という強烈な言葉の上に、履歴書の文字は超達筆!
なんかもう、それだけで自分の居場所をおびやかす脅威のようなものを感じました。
問題の「負けず嫌い」の一節の次には、
「負けず嫌いと言っても、他人と競うのではなく、自分に負けることが嫌いなので、とことん努力します」
といったような補足が書かれていました。
でももう「負けず嫌い」って言葉がダメ。
それを履歴書に書いちゃう神経もダメ。
この子がもし入社してきたら、
何かと自分に競ってくるのでは?
いちいち張り合われて仕事しづらそう
彼女にはそんな最悪な印象を持ちました。
正直採用しないで欲しかったですね。
でも自分にはそんな権限はなく、結局上司はその子を採用してしまいました。
実際後輩には軽く張り合われた
何でも知ってないと気が済まない彼女。
彼女の横で私と誰かが仕事の話をしていると「なになに?なに?」と割りこんでくるんです。
一方で、彼女が受けた仕事は私に知られたくない、みたいなのがひしひしと伝わってきました。
ある日社長が事務所へ来た時、後輩のパソコンで社長と後輩が和気あいあい何か作業をしてたので、「へぇ~、どんなものなの?」と後輩のパソコンをのぞかせてもらおうとしたら、サッとモニターの向きを私から見えない角度に変えられたことがあります。
彼女は仕事で先輩に負けたくない!私の方が活躍したい!ときっと強く思っていたはず。
幸い彼女が張り合ってくるのは仕事のことだけでしたが、もっと負けず嫌いの人になると、着ている服やバッグ、住まいのこと、旦那や彼氏のスペックまで張り合ってくる人もいるみたいですよ。
仕事だけでも張り合われるとウザイのに、プライベートまで張り合われたらたまったもんじゃありません!
「負けず嫌い」な性格を長所としてアピールしたい人へ
こういった経緯もあり、個人的には履歴書に「負けず嫌い」と書くのはあまり好ましいと思いません。
職種によっては営業職など、競争心を持つことがいい場合もあるかもしれませんが、少なくとも事務職では、競争心より協調性を持って円滑に業務を進めて欲しいものです。
負けず嫌いは別の言葉に言い換えましょう
「負けず嫌い」とは本来、他人に負けることを嫌う勝気な性質であることです。
ライバルと競い合ってお互い上を目指して切磋琢磨する、といいように解釈してもらえれば問題ありませんが、何とかして自分が勝つために、相手の足を引っ張ったりするのでは?協調性がないのでは?と不安に思われることもあるでしょう。
ましてや私のように、同僚となる人物に履歴書が渡ってしまい、「負けず嫌い」の宣戦布告をしてしてしまうと、その先長い会社生活が円滑にいかなくなる可能性があります。
長所と短所を併せ持つ「負けず嫌い」を履歴書でアピールしたいのなら、
・向上心がある
・粘り強い
・忍耐力がある
・努力家
など、いくらでもプラスイメージの言葉がありますので、そちらに言い換えて下さい。
「負けず嫌い」を実際履歴書に書く場合は、具体的なエピソードや仕事にどんな効果をもたらすかなど、一緒に書いた方がいいですが、その辺はこのサイトの趣旨とは違うので割愛します。
まとめ
・「負けず嫌い」は強みになります
いつ私みたいな嫉妬深いタイプの目に触れるかも分からないので、履歴書には極力「負けず嫌い」とストレートに書くのはやめましょう。
「あんな履歴書見なきゃよかった・・・」
けして悪い子ではないのに、どうもライバル視されてる気がしてなかなか心を開けなかった彼女。
履歴書に「負けず嫌い」と書いた彼女を恨みましたよ。
知らなければ多少なり心穏やかにいれたと思います。
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